アフリカの物語

ヤマアラシがやってきて、犬に食べ物を尋ねました。
犬は食べ物はこれくらいしかないけど・・・と言いながら、持っているサトウキビ畑を見せました。
“好きなだけ食べていいよ” “でも根っこは残しておいてね” “そうすればまた育つから” と犬は言いました
ヤマアラシは、そのサトウキビが甘くてジューシーであることに気付きました。
ヤマアラシは毎日畑に行くようになりました。最初は犬の言うとおりに茎だけを食べていましたが、数日後には根っこも食べるようになりました。
ある日、犬は自分の畑が荒らされているのを見て、とても怒りました。
犬はヤマアラシを呼び、作物を破壊したことを非難しました。
犬は、悪いのはヤマアラシだと言いました。ヤマアラシは自分は無実だと言い、法廷で解決することを提案しました。裁判官もそれに同意しました。
ヤマアラシは冬が来るのを待ちました。
そして、ある寒い朝、犬の家に行って、裁判官に呼ばれたことを伝えました。
裁判官の部屋に入ると、犬は寒さで震え始めました。
ヤマアラシは、「裁判長、この犬の震えを見てください」と言いました。
“それは罪を犯した証拠では?”
「裁判官は犬を厳しく見ながら、「何か言いたいことがあるのか?
しかし、犬は寒さで歯がガタガタしていて、声が出ませんでした。沈黙は罪を認めたことになると考えた裁判官は、彼に有罪を宣告し、家から追い出した。
アフリカの人々は、犬がしきりに吠えるのは、ヤマアラシが自分の畑に入ってきたことを裁判官に警告しているのだと言います。