“■QOL（Quality of Life）
１．定義
QOLは生命に関与する疾病・症状の除去や生活を物質的な側面から量的にとらえるのではなく、精神的な側面を含めて質的にとらえる概念で「人生や生活に対する個人的満足度」を意味する。また、「個人の安定感、生活上の満足・不満感、あるいは幸福感・不幸感」であるという。
さらに、WHO/QOL－２６（1997年）では
「一個人が生活する文化や価値観のなかで、目標や期待、基準、関心に関連した自分自身の人生の状況に対する認識」
と定義した。
即ち、主観的幸福観の程度がその人のQOLを決定する。そして、価値ある生活とは何を意味するかは人それぞれ異なるので、QOLを評価することは容易ではない。
２．評価の目的
１）従来の生活の場での行為などが、病期、事故あるいは加齢などにより変化した状態をより的確に把握する。
２）本人のneedを見つけ出し、それを阻害している因子の究明に役立てる。
３）評価の結果から治療目標を設定して治療計画を立てる。
４）将来の転帰へ向けての資料を収集する
（１）Needの把握
（２）理学療法プログラム設定の資料
（３）評価会議の資料
（４）家庭復帰や施設入所などの資料
（５）研究など
身体的問題、精神心理的問題、周囲の家庭・家族間の問題、居住地域の社会的・環境的問題など細部にわたる分析を行うことが必要になる。”
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